<食事編>若々しいカラダはきちんとした生活習慣のうえにこそ成り立つもの。
忙しさにかまけて、ついおろそかになりがちな毎日の生活を見直して、老けないカラダづくりのために今できることを考えてみましょう。
今日から始めるカラダ生き生き習慣
同年齢でも若く見える
その違いは筋肉量に⁉
同じ年齢でもどうしてこんなに見た目が違うのだろう?と感じたことはありませんか。
歳を重ねるにつれてその格差はどんどん広がっていくようにさえ感じます。実年齢より若く見える人とそうでない人とは、何が違うのでしょう?
そのひとつが筋肉! アスリートでもなければ関係ないと思うかもしれませんが、歳を重ねてからこそ重要なのです。
筋肉量が減り続けると要介護のリスクも
筋肉量は20代から少しずつ減り始め、80歳ごろには20歳代のころの約30〜40%が失われるといわれています。
筋肉量が減ると、体をきちんと支えることができなくなってしまいます。姿勢が悪くなれば老けて見えますし、筋力・身体能力の低下が進むと、寝たきり予備軍であるフレイル(心身の虚弱状態)となり、要介護のリスクも高まります。
タンパク質不足はうつ病などの原因にも
この筋肉をつくっている栄養素こそタンパク質です。生きていくうえで欠かせない三大栄養素のひとつですが、実はほとんどの年齢で不足しています。
日本人のタンパク質の平均摂取量は、戦後間もないころの1950年代と同水準といわれ、この飽食の時代にあってタンパク質が十分摂取できていない「低栄養」の人が増えているのが現状です。
タンパク質は免疫をつかさどる抗体や体の機能を調整するホルモンなどの材料でもあります。タンパク質不足により神経伝達物質のドーパミンやセロトニンの分泌が減少すれば、集中力や思考力の低下、うつ病、睡眠障害などを招きます。また、アンチエイジングに欠かせないコラーゲンもタンパク質の一種です。
タンパク質は体に貯めておくことができないため、朝ごはんにしっかり摂ることが大切です。朝食や昼食をパンや麺類で簡単に済ませてしまう習慣のある人はタンパク質不足の可能性が高いため、意識して摂るよう心がけましょう。
今話題のDHAとEPAって何?
基礎健康力を支えるDHA・EPA
DHA・EPA は青魚に多く含まれる成分。人の体内でほとんどつくることができないため、食べ物から摂取する必要のある必須脂肪酸です。細胞の膜を柔らかくする特性があり、酸素を運搬する赤血球を細い血管の隅々まで届ける働きなどが期待されています。
また、DHA・EPA は体の構成成分であると同時に抗炎症作用もあります。炎症は年齢が高くなるほど慢性化しやすくなるため、ミドル・シニア世代は特に注視したい成分です。
DHA・EPA・αリノレン酸が含まれるn-3系脂肪酸の1日の摂取目安量は、50~64 歳の男性で2.2g。これは焼き鮭約2切れ分に相当します。酸化しやすいため、サプリメントなども上手に活用するといいでしょう。
n-3系脂肪酸の摂取目安量 g/日※
年齢 | 男性 | 女性 |
30~49 歳 | 2 | 1.6 |
50~64 歳 | 2.2 | 1.9 |
65~74 歳 | 2.2 | 2 |
75 歳以上 | 2.1 | 1.8 |