初めて犬や猫を飼育する時、事前にどのような準備をすべき?
気をつけなければいけないことは? など、気になることは多いものです。
そこで、これからペット飼育を始めるにあたって、知っておきたい知識、心構えを「夕やけの丘動物病院」渡辺英一郎院長にお聞きしました。
【ペット飼育の疑問を解消】
知っておきたい! ペット飼育の心得五か条
心得その1 犬猫の寿命を考慮して、最期まで一緒に過ごすこと
まず、最も重要な心得として覚えておいていただきたいのがペットが最期の時を迎えるまで飼育をすること。
自分たちの年齢や体力はもちろん、飼いたいペットの寿命を把握することが大切です。
一般的に、犬や猫の場合、小型犬は14〜15歳、大型犬は13歳程度、猫は15~16歳ですから、お家に迎える時は15年程度一緒に生活することを念頭に置き、準備を進めましょう。
心得その2 ペット飼育にかかるコストを把握する
ペット飼育にかかるコストには、「経済的コスト」「体力的コスト」「時間的コスト」などがあります。
経済的コストは、いわゆるペット飼育にかかる費用。
食費はもちろん、ケージ、トイレの購入や暑さ・寒さ対策の際に発生する電気代、医療費やトリミング代など、ペットを飼うことで出費がどのくらい発生するのか事前に把握しておきましょう。
また、犬であれば散歩の時間、生後間もない子を迎える場合は成長するまでのお世話期間、年老いたペットを介護する時間が確保できるかなどの「時間的コスト」、掃除や散歩などを自分たちで数年後もできるかどうかなどの「体力的コスト」も把握しておくと、あとから「やっぱり大変だった」「こんなにお金がかかるとは思わなかった」などのトラブルを抱えるリスクを減らすことができます。
何か困ったことがあっても前向きに向き合い、ポジティブに解決することができるでしょう。
心得その3 家族として迎え入れる体制づくりを行う
「ペットを飼いたい!」と思っているのは、家族の中で自分だけ…ということはありませんか?
もし夫婦間で話し合いをしていなかったり、実は反対されているといったことがあれば、飼い始めてから揉める可能性も。
夫婦間で意向を確認し合うのはもちろん、ペット飼育をしたいという意向を自分たち以外の子ども家族などにも話をしておき、困った時にサポートしてもらえる体制を作っておくと安心です。
また、先住動物がいる場合は、その子の性格や年齢を考慮して、新しい子と引き合わせる「お試し期間」を作るなど最大限の配慮をしてあげることも忘れずに。
心得その4 今どきのペット事情をキャッチアップする
現代のペット事情は日々進化し、情報もどんどん更新されています。
一軒家で飼っているからと言って、ペットの音や鳴き声を気にせずに生活していると近隣の住民から嫌がられることもあります。
育て方や散歩のマナーなど、ペット飼育の常識をキャッチアップして、ペットからも周りからも愛される飼い主を目指してください。
心得その5 万が一の備えを忘れずに。保険や健診の検討を
自分たちが病気や入院などでペットの飼育ができなくなってしまった時、預け先やその後のペットの対処方法まで考えておくことも、ペット飼育には必要なこと。
こうした事態はできるだけ避けたいですが、万が一に備えてシミュレーションをしておくと、いざという時に慌てずに済むはず。
また最近では、人間同様、ペットも予防医療や定期健診が一般的となっています。
具合が悪くなってからでは治せるはずの病気が手遅れになることもあるため、普段から相談できるかかりつけ医をもつこともおすすめします。
また病気が発覚すると、公的保険のない動物医療は費用がかさみます。大切な家族の一員であるペットの病気を、費用を気にせず治療するためにも、早めにペット保険に入っておくのもよいでしょう。